| 2005.5.10 |
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最近はご無沙汰だが、山陰は好きな場所なので度々行った。 その際よく利用したのが、福知山線経由の 急行 『だいせん』だった。 |
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その福知山線で死者100人をこえる大事故が起こった。 その電車の若い運転手はたった１分半の遅れをだしたが、 それは三分間隔の過密ダイヤのため数万人に影響を及ぼす事を意味していた。 後には『教育』の名を借りた非人間的な懲罰が控えているかも知れない。 そこには極度の孤立とストレスが存在したと想像できる。 結果、少しでも遅れを取り戻そうと大きな過ちを犯した。 それは、JR西日本という会社の歪みを一身に受けた結果でもあった。 報道もそのようなものだった。 ところが、最近、どうも報道が変になり始めた。 その最初はその列車に乗っていた始業前の2人のJR職員が 救助せずに立ち去ったというのだ。 報道はこの行為がJRの悪の本質の様に伝えだした。 『職業意識が希薄だ、乗客軽視だ』と。 しかし、あの状況下では全ての車両がどうなっていたかわからない。 そう考えれば彼らも死の寸前まで行った被害者なのである。 助かった人にもPTSD(心的外傷性ストレス症候群)が心配される中、 JRの社員と言うだけで平気と言うことは考えられない。 それでも彼らは、ちゃんと事故を報告をしている。 JRの社員である以上、その職域のなかで償いを行う必要はあると思うが、 非常時に相当な傷を心に受けたと想像できる彼らに、 しかも職域外の場所で完璧に行えというのは無理な話だ。 そこにはJR西日本と同じ行為を報道がしているように思えてならない。 |
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こんな事が大新聞の1面に載るとは、正直、目を疑った。
大新聞の１面といえば、ときには政権を倒す事もある核兵器並の武器だ。
それを、落ち度があると判断したとは言え、 2人の事故の被害者や気分転換に参加しただけの現場労働者に使ってもかまわないと 本当に考えて報道したのだろうか？
ボウリングや宴会が若い運転手を追いつめたとでも言うのだろうか？
ここではたと気が付いた。
事故の原因が運転手を追いつめた様々なストレス要因から、
職員の資質にすり替えられようとしている。
前者と後者では取られる方法が180度違う。 前者は余裕を持った環境を作る事だが、後者では徹底した職員管理だ。
おりしも、『日勤教育』に直接、国が関与することを言及している。
何かの意志が感じられてならない。
注）私が把握した事故に遭遇したJR職員は関連の職員を含め３人だか、1人は身体的けがをしている。 身体的に無傷(とされた)の２人が特にバッシングを受けているためこのタイトルにした。 ただ、身体的外傷を負った１人に対しても 報道が影を落としている可能性がある事も忘れてはならないと思う。
でも、『弁解の余地無く・・・』と自ら弁明の機会を放棄する事は 労働者を守る組合としては少々問題があると思う。